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2016-03-15 16:54:52 医療

感染症対策メディアセミナー「感染症危機管理の重要性~3.11の事例に学ぶ」

セミナーでは、賀来満夫先生より、2011年の東日本大震災時に、震災1週間後より破傷風やレジオネラ症などの感染症の増加が見られ、災害時の感染症対策には、(1)情報の共有化(市民向けと医療従事者向け)、(2)連携・協力・支援、(3)継続的な啓発・教育支援の3つの対策が重要であることが伝えられました。実際に賀来先生が当時の被災地で行った感染症対策情報や、感染症予防を啓発するポスターやハンドブックの配布、避難所巡回などの活動も紹介されました。

また、感染症に関する近年の問題として、薬剤耐性菌を含む今までにない病原体による感染症(新興感染症)が、人の交流・交通によってグローバルに拡大し、新たな脅威となっていると指摘されました。感染症はあらゆる人が罹患しうる疾患であり、感染症の発生をゼロとすることは不可能であり、いかにリスクを減らすかを考ることが重要であると述べられました。正しい情報を理解し、基本的なことを確実に実践すること、つまり環境衛生、手洗い、マスク、水や消毒剤を使ったうがい等、様々な対策を取り入れた「総合対策」を確実に実践していくことが重要であると強調されました。

吉田先生は、感染症の危機管理には、個人、地域社会、医療施設・福祉施設、行政機関、国際機関、メディアが一致協力して行動することが不可欠とし、これら全体を結ぶ情報ネットワークの構築が重要であると説明されました。

ムンディファーマは今後も、このような啓発活動を継続していくとともに、感染症対策に関する新製品の上市や一般向け、医療従事者向けへの情報提供を通じて、日本の感染症対策に貢献することを目指します。

■ 開催概要
【テーマ】感染症メディアセミナー 「感染症危機管理の重要性~3.11の事例に学ぶ」
【実施日】3月1日(火)
【演 者】東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座 総合感染症学分野 教授 賀来 満夫 先生
     東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座 総合感染症学分野 助教 吉田 眞紀子 先生

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